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上達の技法

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ISBN:978-4-534-05788-4/判型:四六判/製本:並製/頁数:232/著者名:野村克也

◎「知将・野村」が最後に伝えたかったこと。
「人を見つける、育てる、生かす」極意

テスト生から這い上がり、以降、球界を代表する捕手、監督として50年にわたり活躍し、「知将」として知られた野村克也。
「見つける、育てる、生かす」の3原則をもとに、「人が最も輝くにはどうしたらいいのか?」を考え続けてきた著者が、最後に伝えたかったこと。

◎野村流・3原則「見つける、育てる、生かす」
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 才能や技術、体力には選手それぞれに優劣がある。しかし、そういった優劣による差は、普段の練習に取り組む姿勢や知恵を絞ることで克服していけるのだ。
 この世で暮らす人間には平等に、1日24時間という時間が与えられている。だが、寝る間も惜しんで努力を続ければ、誰もが目覚ましく上達するのかといえば決してそんなことはない。また、同じくらいの才能の人が同じ時間努力をしたとしても、上達の度合いや結果は違ってくる。実はこの差異にこそ、上達、成長の手がかりが隠されている。(「はじめに」より)
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 人材の適性、力量を見抜き、最もふさわしいポジションに配する。これは野球における監督の大きな役割のひとつである。監督がなすべき一番大切なこと。それは「見つける・育てる・生かす」である。

◎その選手が最も輝くには、どうしたらいいのか?
 長所・適性を見つけ、心技体を育て、最大の力が発揮できるポジションに配して、その人を生かす。9人の選手それぞれが配されたポジションで生き生きと活躍してくれれば、それは「×9」以上の力を生み出す。そういった9人の相乗効果によってもたらされるプラスαの力が絶対に必要となる。
 選手たちはそれぞれに、長所・適性といった持ち味がある。いつもその持ち味がどうやったら最大限チームで生かされるかを考えていた。それを考えるのが監督の仕事であり、ひとりでも多くの選手を輝かせるのが監督としての腕の見せ所でもあるのだ。

◎弱者には弱者の戦い方がある
 著者が監督を務めたプロ3球団は、いずれもBクラスからのスタートだった。否が応でも「弱者が強者に勝つには、どうすればいいのか?」を考えなければならなかったという。
 その中で「策士」として知られる戦法を編み出してきた著者だが、頭をひねった戦い方をするようになったのは、現役時代に努力だけではどうにも越えられない壁に幾度もぶつかったからだという。壁にぶつかるたび、「どうしたらこの壁を越えられるか」いう考え、知恵を絞り、練習を重ねることで、壁を一つひとつ越えていった。そして、「弱者でもやり方次第で強者に勝つことができる」ことを知ったのだ。
 野球は頭のスポーツである。頭を使えば弱者が強者になれる。その頭の使い方が、この本で語られている。  

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